元Webアプリチームマネージャーの西川です。
現在インフラチームにいますが、転属の際にマネージャーを辞めることになりました。
そこで、マネージャーとしての振り返りをまとめてみました。
- オープンワークのエンジニアリングマネージャー像
- やることの概要
- マネージャーはなぜ忙しいのか
- プレイングマネージャーとしてどう動くか
- 人事評価/目標設定のコストをどう減らすか
- 1on1を短時間/高頻度にしたのはよかった
- 人材育成のコツは最後までわからなかった
- マネージャーをやってよかったこと
- マネージャーを辞めてよかったこと
- 最後に
オープンワークのエンジニアリングマネージャー像
ワーカー + 弱めのEM
です。
いわゆる プレイングマネージャー
になります。
弱めのEM
については広木大地さんの以下記事から定義を拝借しています。
やることの概要
ざっくり分類すると以下のようなことをやっていました。
- 承認作業
- 人事評価
- 目標管理
- 勤怠管理
- 1on1
- 人材育成
- 開発ユニットの課題管理
マネージャーはなぜ忙しいのか
シンプルに打ち合わせが増えるのでその分忙しくなります。
特に四半期の最初と最後は人事評価や目標設定が重なり、打ち合わせが増えるので忙しいです。
しかし、思ってた以上に作業できる時間はありました。
また、承認系の作業が増えるのですが、承認は溜めないようにかなり意識しました。その分忙しくなると思いきや意外と慣れたら負荷はそこまででもなかったです。(承認フローを早く回せるようになると、コスパ良く働きがいを向上できるのではないかと思っています。)
プレイングマネージャーとしてどう動くか
ワークに使える時間は体感8割です。
ただし、コンテキストスイッチによる集中力の減衰は無視できないほど大きいです。
さらに、まとまった作業時間を取るのが難しく、成果は半分ぐらいになってしまうので0.5人月で計算するとちょうどよかったです。
また、四半期毎にプロジェクト編成が変わるため、同じプロジェクトに居られなかった場合、重たいタスクをやると中途半端になってしまう可能性が高いです。
そのため、経験値にならないような小さなタスクをなるべくやるようにして、他メンバーのコンテキストスイッチを減らすようにしたり、重たいタスクをやるにしてもとにかく終わらせる & 最初から引き継ぎドキュメントを用意する等引き継ぎしやすい状態にすることを重視して中途半端な状態にならないように努めました。(「できました」と言い切りたいですが、なかなか難しいですね。)
人事評価/目標設定のコストをどう減らすか
皆さん当たり前にやってることかもしれませんが、月末の1on1で目標の途中経過をすり合わせておくと、人事評価の締切前にお互い慌てなくてすみました。
また、評価のタイミングと並行で次の目標を下書きしてもらうことで目標の締切にも余裕が持てました。
1on1を短時間/高頻度にしたのはよかった
1on1の運用はマネージャーにある程度任せられていました。
私自身、1on1にそこまでメリットを感じておらず、ただの雑談タイムになるぐらいなら無い方が良いという考えのため、以下のような形で運用していました。
- 1人当たり毎週15分
- 議題がなければスキップ
- slackに参加者が自分と相手だけの1on1プライベートチャンネルを作り、議題や議事メモを共有
- 特定の曜日に1on1を詰め込む
- お互いの壁打ち相手になる
- 雑談はなるべくしない
人材育成のコツは最後までわからなかった
正直いって人材育成はかなり苦手です。
やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
と言う山本五十六の名言にあるように、そもそもやってみせ
ができないと人を育てるのは難しいと考えています。
プレイングマネージャーであれば やってみせ
はできるのですが、それ以外はまだまだ苦手です。
また、過去の失敗から 先生と生徒の関係性
にならないように気をつけました。
育成のゴールは 自律したエンジニア
になってもらうことであり、 先生と生徒の関係性
は自律を邪魔する可能性が高いと考えています。
他には、エンジニアのような手に職をつけるタイプの職種は 経験学習の7:2:1の法則
が当てはまると考えており、 勉強よりも手を動かす時間を増やした方が良い
とか 他人に依存するのは2割に抑えよう
的なことを伝えていました。(この辺は口で言うだけでなくアフターフォローできるとよかったと反省)
マネージャーをやってよかったこと
- 目標設定が苦手だったのですが、目標設定のサンプル数が増えて自分の目標設定がしやすくなりました。(この恩恵はマネージャーじゃなくても受けれるようにしたい。)
- いろんな人と壁打ちできるので思考が整理しやすかったです。
- コンテキストスイッチが如何にパフォーマンスに悪影響を与えるか身に染みてわかりました。
- 課題に対する見え方が少し変わりました。特に採用系の課題はマネージャーをやる前と後で捉え方(自分事にできるか)が変わったように思います。
マネージャーを辞めてよかったこと
- 打ち合わせが少ないことは良いことだ。
最後に
手を動かしたいタイプにとってプレイングマネージャーは魅力的だと思います。
ただ、手を動かしすぎるのも良くないので、バランスがなかなか難しいところですね。
プレイングマネージャーにご興味ある方は是非!
www.openwork.co.jp