OpenWork Tech Blog

オープンワークの開発チームが届ける、情報プラットフォームを支える技術と文化

エンジニアの経験、どう活かす?データアナリストへのキャリアチェンジ体験記

Webアプリエンジニアからデータアナリストにキャリアチェンジした大橋です。 オープンワークでは約6年間、Webアプリエンジニアとして数々の開発に携わってきました。
4月に異動してまだ2カ月ですが、だからこそお伝えできるリアルな情報があると思い、執筆しました。

キャリアチェンジを考えるエンジニアの方、関連分野に興味のある方、またキャリアを模索中の学生の皆さんにとって、この記事が少しでも参考になれば嬉しいです。

データアナリストへの扉

突然のオファーと秘めた想い

きっかけは、データアナリストの人材募集の一環で、社内の私に上司から直接「データアナリストに興味はありますか?」とお声がけいただいたことでした。
正直とても驚きましたが、以前からデータアナリストの業務に密かに興味を抱いていたため、このお話は大変嬉しかったです。

データ分析の魅力

これまでもエンジニアとして業務を行う中で、プロジェクトチームでデータアナリストの方々と一緒に仕事をする機会も多く、その業務内容は日頃から身近に感じていました。
特に私が強く惹かれたのは、ABテストの分析です。 ユーザー行動への影響やビジネス成果への繋がりを、客観的なデータからインサイトを導き出し、戦略や改善に繋げるプロセスに大きな魅力を感じていました。

挑戦への後押し

ただ、心のどこかで「自分は文系出身だから、統計や数学的な知識が求められるデータアナリストは難しそうだ」と、一歩踏み出せずに諦めていた部分もありました。
しかし今回、上司から「計算はツールが担うため、大切なのはその理論を理解し、データをどう解釈するか。それにエンジニアとしての経験があるからこそできることもあるはず」という言葉をいただき、それならば挑戦してみよう!と決意することができました。

異動が決まってから

エンジニア業務への思い

私にとってデータアナリストの仕事は魅力的でしたが、いざキャリアチェンジを具体的に考えると、全く迷いがなかったわけではありません。
長年Webアプリエンジニアとしてユーザーに価値を届けることに、大きなやりがいを感じていたからです。

立つ鳥跡を濁さず

その迷いを払拭するためにも、異動決定後はエンジニア業務に一層力を注ぎました。悔いを残さず、最後までチームに貢献したいという想いが強かったからです。
入社当初に自分が開発し、今思えば“いけていない”設計だった箇所のリファクタリングにも取り組み、異動直前に無事完了させることができました。
やり残した感なく、スッキリとした気持ちでエンジニアとしての区切りをつけられたことは、次のステップに進む上で非常に大きかったと感じています。

異動前のインプット

異動するまでの間、データアナリストの先輩から統計学やデータ分析の書籍を何冊か教えていただき、時間を見つけて読み進めました。
実は大学時代に社会心理学を専攻しており、統計学の基本に触れた経験もありました。卒論でも簡単なデータ解析をしたことがあったので、それらの本を読むことは良い復習にもなりました。   また、エンジニアとしてABテストの開発に携わった経験が、書籍に書かれている分析手法や考え方を具体的にイメージする助けとなり、理解を深めることができたと感じています。

データアナリストとして始動

社内異動のメリット

今回のキャリアチェンジは社内異動だったため、心理的ハードルも低く、安心して新しい一歩を踏み出せたと感じています。
異動先の部署の一部のメンバーとは、プロジェクトチームで一緒に仕事をした経験があり、顔見知りの方がいたのは心強かったです。
業務内容をある程度イメージでき、社内文化や進め方も理解していたため、新しい業務知識の習得に集中できたのは大きなメリットでした。

エンジニア時代の財産

異動後、早速エンジニア時代の経験が活きていると実感する場面が多くありました。
社内のデータがどこにどのように格納されているかといった基本情報や、事業ドメイン知識は分析対象の理解に不可欠です。
また、SQLでのデータ抽出スキルや、ABテストを実施する際のログ設計の経験も、そのまま活かせる強みだと感じています。 

分野を超えた問題解決スキル

分析業務を進める中で、予期せぬ数値の不一致やエラーに遭遇することもあります。
そうした場合に原因を切り分け仮説を立て検証するプロセスは、まさにエンジニアとして培った問題解決の思考法です。
このスキルはデータ分析の精度を高め、効率的に業務を進める上で役立つと思います。

次なるステップ

現在の目標は、まず一日も早く一人前のデータアナリストとして自立することです。
そして双方の経験を活かし、両チームの効率的な連携を促す、両者の「橋渡し」もできるようになりたいと考えています。

これからキャリアチェンジを考えるあなたへ

もしあなたが今のキャリアに何かしらの変化を求めているなら、まずは社内に目を向けてみるのも一つの良い方法かもしれません。
私自身、エンジニア経験と、社内の理解やサポートのおかげで、この一歩を踏み出せました。
エンジニアの皆さんが持つ論理的思考力や問題解決能力は、データ分析の世界でも間違いなく強力な武器になります。

未来のキャリアを描く学生の皆さんへ

また、この記事を読んでくださっている学生の方々、特にこれから就職活動をされる皆さんにも、私の経験から少しでもお伝えできることがあれば嬉しいです。

私はエンジニアの仕事も自分に合っており、多くを学びましたが、新卒でキャリアをスタートさせた当初は、「大学での学びとは、少し方向性の違う道に進んだのかもしれないな」と感じていた時期もありました。

しかし今は、データアナリストに挑戦し日々データと向き合う中で、大学で学んだ統計学の知識や社会心理学で培った視点が、今の仕事に直結していると強く実感しています。
あの頃、少し遠回りだと感じていた学びや経験が、決して無駄ではなかったこと。 心の奥で持ち続けていた探究心や興味が、形を変え今の仕事の喜びに繋がっていると日々感じています。

ですから皆さんも、今学んでいることや、本当に心から興味を持てることを、ぜひ大切にしてください。
それが一見、仕事に直結しなくても、いつかどこかで必ずあなたの力となり、あなただけのユニークな価値になるはずです。

おわりに

今回は、私がエンジニアからデータアナリストへとキャリアチェンジした経験をお話ししました。
数ヶ月後、また違った視点からお伝えできることがあれば、続編としてお届けします。

多様なバックグラウンドを持つ人たちが、それぞれの興味や経験を活かして活躍している環境に興味をお持ちの方は、オープンワークの採用サイトもチェックしてください。 www.openwork.co.jp