OpenWork Tech Blog

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vorkers.com から openwork.jp にドメインを移行した (SEO版)

オープンワークSEOチームの黒田です。
2023年8月8日、OpenWorkはサービス名に合わせてドメインを「vorkers.com」から「openwork.jp」に変更しました。
OpenWorkは毎月の訪問者が何百万人となりますが、こういった大規模サイトのドメイン変更の事例はあまり公開されておらず、学びも大きかったため参考になれば幸いです。
※以前にドメイン変更についてはインフラ視点での記事がありましたが、この記事ではSEO視点でドメイン移行の手順をまとめます。

ドメイン変更時期をどう決めたか

ヴォーカーズからオープンワークへの社名変更後、ドメイン名をどこかのタイミングで変更することは確定していました。OpenWorkはリクルーティング事業を中心に順調に成長を続けているため、後延ばしにすればするだけドメイン変更時の自然検索流入低下の影響が大きくなります。
候補としてはサイト訪問数が少ないお盆か年末年始でしたが社内調整と事前準備の結果、2023年8月8日に決定しました。

事前準備

①新ドメインの取得

ドメイン候補の選出・保有サイトの確認は2022年から動き始めました。この際、どのようにドメインが使われていたか、特にスパム利用に注意して経歴を調べました。
始めはドメイン専門のエージェントサービスを利用していましたが交渉に時間がかかり難航したため、直接保有者に連絡する形に切り替えました。価格交渉・売買契約など手間はありますが、費用やスケジュール面でのメリットが大きかったです。

②サイト訪問シミュレーション

海外を含めて広くドメイン変更事例を調べ、サイト規模を加味した影響を推測しました。そしてポジティブ予想・ネガティブ予想など何パターンかのシミュレーションを行い、事業計画と紐づけてKPIへの影響を算出しました。
OpenWorkはSEOが強く自然検索流入の事業影響が大きいため、サイト訪問減少分の補填施策をマーケティングなど他事業部と事前検討した上、実施を決めました。

③移行手順の整理

移行手順はGoogle公式ガイドラインの準拠を基本としました。また1年前にコーポレートサイトのドメイン変更を行っていたため、その運用フローを改めて見直して今回のサービスサイト用に整備しました。また、新ドメインへのリダイレクトとなるため、短時間有効なワンタイムトークンを利用してログイン状態を引き継ぐこととしました。

④モニタリング準備

ドメイン変更前後のモニタリング指標を予め定めました。サイト訪問数は基本としてページごとのGoogle botクローリング数、Search Consoleでのインデックス数、主要キーワードのランキングなどを定点観測する方針としました。また経営層も含めた社内共有用のモニタリングレポートもフォーマットを決めておきました。

ドメイン変更の実施

いよいよドメイン変更の日を迎えました。インフラ・Web アプリケーション・ネイティブアプリ・アナリストチームとは既に手順やリリース前後の対応フローを話し合っていたため、緊張はありましたが定められた手順に沿って淡々と切り替えを進めました。
ドメイン変更の当日、Search Consoleでのsitemap.xml送信・アドレス変更ツールからのドメイン変更登録を行いました。いずれも公式で推奨されている手順となりますが、明示的にGoogleへ新ドメインを伝え、早期のインデックス登録と再評価が期待できます。

まとめ

ドメイン変更プロジェクトを振り返って特に重要だった点をまとめます。

・ドメイン変更前の事前調査とシミュレーション
ドメイン変更に伴うSEOの具体的な影響を試算して経営層や他部署との共通認識を持ち、会社全体として落ち着いた対応が進めることができた。

・移行手順の整備
事前に移行手順を整備し、具体的な作業手順を各部署とすり合わせたことで、円滑なドメイン変更が実現した。特に自動ログインへの影響についてはユーザーの利便性を損なわないよう配慮と対応を行うことができた。

・モニタリング内容の事前整備
ドメイン変更後のモニタリング内容や社内報告レポートを事前準備することで、状況把握と必要に応じた対応を迅速に進めることができた。

最後に

このドメイン変更のように、オープンワークはone Platformのサービスのため上下や横で垣根なく協力し合える組織となっています。よりよい就職・転職ができる社会を一緒に作っていく仲間をまだまだ募集中です!

www.openwork.co.jp